小さな町への旅 竹山にあるのは竹だけではない 活気を失いかけた小さな町を生まれ変わらせたものとは

「アート+田舎町+特産の竹」この組み合わせが活気を失いかけた町、竹山を見事に生まれ変わらせた。同時に、地元の店主、若者、アーティストをつなぐ架け橋となり、竹山の美しさと魅力を多くの人に伝えている。

竹山にあるのは竹だけではない 活気を失いかけた小さな町を生まれ変わらせたものとは

のんびりとした午後。媽祖廟の前にある老舗の肉圓は、湯気が立っている。地元に戻ってきた若者たちは、色とりどりの麺の天日干しや、竹製歯ブラシのレーザー彫刻、アイスクリームの新しいフレーバー開発などに取り組んでいる。台西バスターミナルの中で、おじいさんたちが雑談している。ここはもう人々の別れの場所ではなく、故郷へ帰る出発点となっているのだ。

竹が生活の中心で、たけのこが自慢のこの町。人々の会話に耳をそばだててみると、聞こえてくるのは「今年は冬筍がたくさんとれそうかい?」という言葉だ。5日間の里山体験で、のどかで人情味あふれる郷愁を味わってみるのはどうだろうか。

竹山の町は魅力がいっぱい(イラスト:種籽設計Seedesign)

台湾の南投地区で最も早い時期に開発が行われた地域である竹山鎮は、明の林圮という武将が鄭成功の命を受けて開墾したことから、かつては「林圯埔」と呼ばれていた。清の時代、花蓮の玉里へ行くには、竹山から中央山脈を通らなければならなかったため、「前山第一城」と称されていた。そして1920年に、日本政府がこの地域の特徴にちなんで、「竹山」と改名した。

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盛んになった竹産業と、杉林溪や溪頭観光のついでにやってきた観光客のおかげで、竹山は一時はにぎわっていたが、九二一大震災で甚大な被害を受け、人口が大幅に減少した。

「みんなの故郷への思いには共通するものがあるのです。同じ思いを持っているからこそ、状況がどんなに大変であろうと、前を向いて歩いてこられたんだと思います。これは、私がこの14年間竹山に残っている大きな理由でもあります。」と、「小鎮文創(TownWay)」の創立者、何培鈞さんが語った。水里出身の彼は、今は竹山にすっかり根をおろして暮らしている。彼の観察によると、この古い町にはなんらかの躊躇と矛盾があるらしい。「過去に築き上げられた基礎がしっかりしているからか、この町の衰退を目にしても、地元の人たちはあまり慌てたりしないようですね。しかし、この淡々とした態度は、かえって故郷に戻ってきた若者を困惑させます。若者は、どうやって生きていけばいいかわからないと、不安になるのです。」

「小鎮文創(TownWay)」の創立者・何培鈞さん

自身の経営する「天空的院子(天空の庭)」という民宿が大人気となり、業績も安定してきたため、今度はどのように自分の経験を生かして、この町を変えていくかについて、何さんは考え始めた。

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今年で4年目となる「光点小聚(ささやかな集まり)」は、毎月最終金曜日の夜に開催される講座で、地元の店主、故郷へ戻ってきた青年実業家、そしてアーティストや工芸職人の交流の場となっている。2016年に、彼は旧台西バスターミナルの2階を借りて、竹編み飾りが特徴的な「竹青庭人文空間」というレストランを開いた。さらに2018年12月に、元泰竹芸社や地元の人たちの協力のもとで、そのターミナルの1階に「台西冰菓室」をオープンした。地元の人が感慨深げに言う。「このターミナルは私が30年前に涙ながらに故郷を離れた場所でしたが、今やここがこの竹山のランドマークになっているんです。」

古いバスターミナルの再生は、社会教育の最高の実践事例にもなる。

旧台西バスターミナルには、手書き時刻表の書かれた大きな黒板が残っている。窓口では乗車券ではなく、竹山ならではのソフトクリームを販売している。竹筒に盛り付けられ、さつまいもチップスを添えたドラゴンフルーツ味のソフトクリームは、目も楽しませる一品だ。

「来年(2019年)公開予定ですが、アプリをダウンロードして、申し込み手続きをすれば、竹山の『デジタル住民』になることができます。世界中の人に『竹山人』になってもらいたいですね」何さんは故郷へ戻ってきたエンジニアの黄俊毓さんと力を合わせ、この古い町をブロックチェーンの最高の実験場にしたのだ。「アプリで『コミュニティコイン』をチャージして、対象店舗で買い物すると、その明細が記録されるので、購入した商品の生産履歴を確認することができます。また、アルバイトしてコインを稼いだり、時間や数量限定の住民特典をもらったりすることもできます。」

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大鞍竹海展望台

「たけのこを食べに、おいしいお茶を飲みに、竹山においでください」竹山鎮農業協同組合の農産・特産販売センター主任、莊佩玉さんが言うには、冬筍は「植物界のアワビ」と言ってもいいほどだそうだ。毎年の12月から翌年の4月にかけて、特に旧正月前には、集山路にあるたけのこ市場は大変な賑わいを見せる。冬の孟宗筍は小さめで、収穫量も少なくて珍しいため、プロのたけのこ農家の方に前日に山に行って目印をしておいてもらわないと、効率的に素早く収穫できないという。

ここでは、掘りたてのたけのこだけでなく、たけのこの漬物や干したけのこも食べられる。「たけのこの漬物と冬筍で作った『筍滾筍』というスープは甘酸っぱくて、少し料理酒を垂らして飲むとおいしいです」と莊さん。また、11月から翌年の5月にかけてはさつまいもの収穫時期で、中身がオレンジ色の台農六十四号は甘みが強く、黄色の台農五十七号はホクホクの食感だ。収穫してから3週間ほど置いて水分を飛ばすと、一層おいしくなるとのこと。

たけのこで有名な竹山の町(撮影:陳應欽)

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竹山に泊まるなら、早起きして、ショウナンボク並木道が気持ちいい下坪熱帯植物園を散策するに限る。伝統工芸品のお店に詳しい竹細工デザイナーの范承宗さんは、「市場の近くにある鉄の工芸品の露店はどれも小ぢんまりとしていますが、面白くて、歴史もあるので、よく新しい発見があります。それに、手作りなのに、値段は手頃です。時間があれば、おにぎりでも持って、景色のすばらしい大鞍竹海展望台へピクニックに行くのもおススメですよ。」と教えてくれた。

下坪熱帯植物園にあるショウナンボクの並木道

*作者:李佩書 微笑台湾『2018好物款款行III』より抜粋,原文出處

竹山観光モデルコース

台湾新幹線台中駅(車で約70分)→大鞍竹海展望台(車で約50分)→竹山紫南宮(車で約13分)→錦緞竹編工房(車で約15分)→下坪熱帯植物園(車で約10分)→森林麺食(車で約5分)→榛果怪ジェラート(徒歩で約7分)→来発鉄工房(徒歩で約1分)→筑高亦朗(徒歩で約6分)→元泰竹芸社(徒歩で約1分)→竹青庭人文空間(車で約25分)→有竹居

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おすすめスポット

台西氷菓室
南投県竹山鎮中山里菜園路27号
Facebookページ:台西冰菓室

竹青庭人文空間
南投県竹山鎮菜園路27号2F
049-2656176

大鞍竹海
南投県竹山鎮大鞍林道

下坪熱帯植物園
南投県竹山鎮枋坪巷21-8号
049-2645762

竹山紫南宮
南投県竹山鎮大公街40号
049-2623722

竹山鎮農業協同組合 農産・特産販売センター
南投県竹山鎮集山路一段2155号
049-2624077


編集:張惠萱
校閱:李明芳

微笑台灣 (日文版)

小さな町にも物語があります。
四季折々の美しさ、地域の特色、そして地元で輝く人々。
微笑台湾は台湾の様々な魅力を記事にしてお届けします。

微笑台灣日本語版精選文章。FB:微笑台灣319鄉+

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